2008年2月3日日曜日

高利回りデザイナーズ収益物件のカラクリを学んだ


2月2日(土)にマイソクをいただいていた物件の見学に行った。都内のJR山の手線駅歩8分で利回り10.24%というふれ込みの新築「デザイナーズ・アパート」だった。都内でしかも新築で10%を超えるというのは、すごいと思った。

しかし、不審に思ったのは、ロフトがあるとはいえ、わずか13.66㎡の部屋(木造)で管理費を含め、14.2万円もの賃料があることだった。マイソクには「全室入居済み」という見出しが踊っていた。

現地の駅近くの不動産屋さんで、この物件の場所を尋ねると同時に、賃貸の相場賃料などをお聞きした。やはり、結論としては、この広さの部屋では、高く見積もっても9万円しかとれないという。この賃料は、家具などが完備したマンスリーマンションなどの設定であろうとのこと。

土地の値段を考えると、9980万円という値段は、かなり上乗せしているようで、この店長の見立ては「土地を買って自分でアパートを建てた方がずっとお安いですよ」だった。

それでもとりあえず、現場を見に行ってみた。42条2項道路に面し、表面を真っ赤に塗った2階建ての物件は、外見からは、そんなに高賃料をとれるほどの付加価値があるようには見えなかった。自転車置き場には、不動産会社名のシールが貼ってある自転車があった。

帰宅してから、ネットで、この会社のサイトを見ると、怪しい値段のカラクリが見えてきた。マイソクには、まったく書いていなかったが、なんとこの会社のサイトでは、同じ物件で、外国人留学生向けの賃貸を募集していたのだ。しかも、管理費込みで8.1万円。

1部屋で8.1万円なら、14.2万円の賃貸料と整合性がない!と思ったら、実は、賃料は、6.1万円で管理費は2万円だから、1部屋に2人入れれば、12.2万円プラス2万円で14.2万円だ。

なんと、14.2万円の賃料は、1部屋に2人入居させることで成り立っているようなのだ。

夢の利回り10.24%は、13.66㎡に外国人留学生?を2人詰め込むことで成り立っていた。

すばらしい「デザイナーズ」である。

「利回りデザイナーズ」をつくること。

これが、賢い不動産会社のやり口である。

すごく色々学ばせていただいた。

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