2010年8月31日火曜日

不動産投資物件を見る目は一面的ではあかん



神奈川在住の不動産投資家、黒海さんのリフォーム済み賃貸物件を見に行きました。

駅に降りたって頭がグラグラしました。

暑さのせいだけではありません。

人が歩いてません。

駅の前に空き地があります。

お店はまったくありません。

不動産屋さんもありません。

駅から遠いのです。

真新しい建て売り住宅がたくさん建っています。

物件までの道沿いにはアパートもいっぱいです。

初めて降りた駅ですが、もし自分がここで物件を買おうとするとは到底思えません。

物件にたどりつく前に即撤退です。

こ、こんなところに賃貸物件を持っているなんて何とすごいチャレンジャーだあ!!

その物件は築30年以上のRCで、外見は団地のようなたたずまいでした。

部屋に入った瞬間、またも驚きました。

天井が高い!

RCの賃貸物件でこんなに天井が高いものは見たことがありません。

分譲マンションでもなかなかなさそうに感じました。

3LDKで70平米ですからファミリー向けです。

このあたりでは、アパートが多いのでワンルームは撃沈だが、ファミリーはいけるそうです。

駅周辺を見ただけでは、こんなことはわかりません。

黒海さんは、地元が近いので、状況がわかったうえでこの区分を買ったそうです。

まだまだ驚くことはありました。

防音サッシとエアコンは国が無料で支給してくれるのです。

防音サッシのあるバルコニーの向こうには丹沢の山なみが望めます。

無料設備の理由は近隣に基地があるからです。

それを聞いて、天井の高いこの物件は、基地関係者向けに設計されたのではなかろうか、と想像しました。

もし、この物件でベース契約が取れたら、すごい利回りです。

先ほどの設備が無料で付いてくるのなら、ますます利回り上がっちゃいます。

美しくリフォームされた部屋を見ていたら最初に物件まで歩いてきた時に感じたネガティブな印象がふっとんでしまいました。

ここで、ドルフ・デルースが何度も使う言い回しが、また頭をよぎりました。

"Things are never what they seem."

見かけと実体は決して一致しない。

不動産投資での物件選びは、物件を一面的にとらえてはだめでしょう。

そういう戒めです。

空から鳥の目で見るのと顕微鏡で見るのとでは見えるものが全然違うのです。

ある人にとってはゴミでもある人にとってはお宝です。

違うものを見ているのに「自分の見方の方が正解だ」と思うのは間違いです。

不動産投資は、自分の足で歩いて、現場を目撃すると「あっと驚く」まったく違うものが見えてきます。

その違うものが見える人だけがきっとお金を稼ぐことができるのでしょう。

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