2013年12月29日日曜日

不動産投資の原点はお金を稼ぐことだが税金対策とCFを考えると...





不動産投資をいったいなんで始めたのか?

原点に返ってみたいと思います。

そうだ。

シンプルだ。

お金を稼ぎたかったからだ。

稼ぐ方法は世の中にはあふれ返っているようですね。

自分で何か新しい方法を編み出して稼ぐことは無理ではないかと思っていました。

そこに突然表われたヒントがありました。

自宅マンションを売って、そのお金を新たな土地と建物に替えようという発想です。

これは別にお金を稼ごうという発想に結びつくとは思っていませんでした。

それがお金を稼ぐ発想へと変わっていったのは賃貸併用住宅のコンセプトでした。

自宅を建てるためのローンを自宅の一部を賃貸にして、その家賃でローンの一部を払っていただこう。

そういう発想でした。

しかし、実行に移した後で、その発想は「お金を稼ぐという行為からはほど遠い」という現実に気づきました。

残念!

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この残念な賃貸併用住宅を建てている最中に「サラリーマン大家」系の本を何冊も読みました。

実際に賃貸経営を始めていたわけでもなかったので、本当に儲かるのかどうかという実感はありませんでした。

それでも結局、収益物件をローンで買って賃貸経営することに決めました。

本を読んで最も納得させられ、後押しされたのはドルフ・デルースの著書「お金持ちになれる「超」不動産投資のすすめ」でした。

その時、最も感心したのは減価償却と損益通算というマジックでした。

収益物件を所有していると一定の割合で毎年、大きな額で所得控除がされ、不動産所得が赤字になれば、その赤字分を給与所得と通算して控除できるのです。

なんてステキなシステムが不動産投資には用意されているのだ!

これを使わない手はないでしょ。

そう思い込んで1棟目の築古木造物件は4年で償却ということで、かなりの不動産所得圧縮になり、赤字をつくりだすことができました。

給与所得との通算で給与所得が圧縮され、所得税率が下がりました。

所得税率が下がるというのは本当に有難いことです。

住民税も下がるし、健康保険も安くなります。

収益物件を買ったお金以外何も使わずに所得税率を下げることに成功したのです。

これを「儲かった」と言わず何と言えるでしょう。

というのは一瞬のぬか喜びでした。

減価償却を使い果たした物件は、今度は売却時に建物価格がゼロになったとして売却利益を計算しなければなりません。

売れた時の価格が買った時と同じと仮定すれば、がっぽり利益が出ることになります。

その利益に不動産譲渡税がかかります。

つまり

減価償却で得した分の税額は、売却で利益が出れば、課税されて、税務署に取り返されてしまうわけです。

長期譲渡(5年超)で15%、短期譲渡(5年以下)で30%もとられます。

もちろん物件を売らなければ、このようなことは起こりません。

まあ、利益が出た分の15%だったらたいしたことないじゃん、と思われるかもしれませんが、お金を稼ぐことを中心に考えると、ここらへんはひとつの落とし穴です。

税制というのはうまくできていて、見かけは節税になるようなんですが、最終的には国に取り戻されるという仕組みになっています。

税制で得して「勝ち逃げ」というのはできないようになっていると考えた方が良いでしょう。

不動産はまさにそういうことで、物件を買えば、節税ができるような制度が仕込まれていますが、最終的にはなんらかの形で納税して終了です。

ということは、不動産投資でお金を稼ぐのは難しそう?

いやいや、家賃をいただいて賃貸を経営するわけですからインカムゲインがあるのです。

計算がややこしい税制に比べて、こちらの方は仕組みが単純で稼げそうですね。

ところが、そうは問屋が卸しません。

なにしろ、ローン返済があるのです。

ローンを返済して残りがやっと自分の稼ぎです。

そこから恐ろしいことに、追いはぎのようにお金を奪われていきます。

2番目に購入した物件は手に入れた瞬間に10年くらい住まれていた賃借人が抜けました。

それから1年ほどの間、この物件では毎月のように退去がありました。

やっと入居が決まってホッとしたした瞬間にまた退去の電話です。

まずお金のことよりも心身の消耗が激しくなります。

気がつくと、この物件からの入金口座にはお金があまり貯まっていません。

お金を増やすために買った物件のはずだったのに疲れだけが貯まっていくような感じです。

毎月、退去の度に数十万円単位の金額的支出があるからお金は貯まりません。

もしフルローンやオーバーローンで融資を組んでいたらもっと収支は苦しかったでしょう。

この時、ハッと気づいたのは、なぜサラリーマン大家向けのセミナーやノウハウで盛んに「セルフリフォーム」のやり方がトピックになっていたかということでした。

つまり融資を目一杯引いていたら返済額が多過ぎてあまりにも手残りが少なくなるのです。

少しでも物件からの支出を少なくしたいですよね。

その支出の中で最も大きいのがリフォーム費用です。

ウチはなんとか、なけなしの貯金を使い果たしつつ、頭金を入れて(わずか1割!爆)ローンを組んでいますのでフルローン・オーバーローンの方と比べると返済率は低く、なんとか持ちこたえています。

これがもっと返済比率が高かったらと想像すると恐ろしいのです。

空室があるたびに怯え、リフォーム費用を払うたびに落涙し、通帳の残高にオロオロしていたでしょう。

というわけで、家賃収益でガッポガッポ儲けるなんて、ローンで返済比率の高いサラリーマンにはハードル高すぎます。

不動産でお金を稼ぐというのは、基本的に手持ちの資金が厚くないと無理なのです。

お金がお金を産み出す状態をつくる、というのはこのことなんですね。

お金がない状態で背伸びをしても不動産がお金を産み出すことはあっても、極めて遅いスピードです。

お金を稼ぐというのは投下資金に比べて収益が高いかどうかというのを常に考えることだと、不動産投資を始めてから思い知ったのです。

まあ、シンプルに言うと、買った瞬間にほぼ勝負は決まっているということですか。

客付けの厳しい、入れ替わりの激しい収益物件を買えばキャッシュフローは上がらないのです。

そういう物件だと、いわゆる「出口」も厳しくなります。

不動産投資で「出口戦略」なんてものはありえないと思います。

なぜなら「未来」は誰にもわからないからです。

ですから常に

「入り口戦略」

を考えないとドボンですね。

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