2008年11月7日金曜日

オバマは経済循環の波に乗ったのか...

とうとう自分と同じ年齢の人間が米国の大統領になった。オバマは歴代大統領の中でも若い方かな、と思っていたが、JFKは43歳、ルーズベルトは歴代最年少の42歳で大統領になっている。

自分が年をとっているのだから、自分より年下の人間が、増えていくのはあたりまえ。そうは思っているのだが、時代の流れをを感じてしまう。

キング牧師が暗殺されたのが1968年。64年に公民権法が施行され、米国で真の奴隷解放が実現した年から44年を経てやっとアフリカ系米国人の大統領が誕生した。

アフリカ系といってもオバマはアフリカから強制的に連れてこられた奴隷の子孫ではない。黒人とは言っても母親は白人である。

80年代に民主党の大統領候補選に出た黒人牧師ジェシー・ジャクソンは、オバマの選挙勝利のスピーチを聞きながら涙を流していた。

奴隷の子孫か、アフリカからの移民の子供か、という区別が問題になったわけではない。なんだか難しい人種や文化や歴史やらの違いを冷静にひっくるめて「そんなことはどうでもいいから先に進もうよ」みたいなメッセージを全身から発散し続けた。

ジャクソンのような公民権運動家の対決姿勢を露わにするスタイルとは一線を画した。というより、違う種類の政治家であるということを前面に出しながら、ジャクソンの支持者のような人たちをも取り込んだ。

自分の生い立ちや立場に最大のレバレッジをかけて勝負に出た。

たぶん、したたかな戦略家でもあると思う。

「100年に1度」などと言われる金融危機のおかげで、どん底経済からのデビューである。これ以上悪くなることはない、というところからスタートするわけで、ちょっとでも良くなれば、「成功した」ということになるだろう。

「底値の株」を買ったのと同じようなタイミングで指導者の地位に就いた。すごく間が良いと思う。

経済の循環に逆張りをして、利益をあげていくのが成功する投資家である。政治家の世界も同じようなもので、最悪の時期に登場した人間がヒーローになれる可能性が高い。




*銀行融資状況-スルガでアパートローンより住宅ローン借りて賃貸併用住宅の方が良い?

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